8.08.2010

Paradox


トップアスリートや芸能人も愛用していると人気沸騰のリストバンド。
ボードショップやサーフショップでもレジ横に陳列され、どこも品薄状態。
爆発的なヒット商品として不況の世の救世主的存在になっています。
ヨコ乗りを司る「バランス」の部分を他力本願とは本末転倒な気もしますが、
今やバランスとは努力して養うものではなく、お金で買える時代になりました。


ところで、その効果は…
着用した瞬間から驚異的に体感できるのか?
科学的な分析結果が出ているのか?
一般的には、何となく「効果がある気がする」的な意見が多いようですが、
その効果が曖昧なものだとしても、これだけ愛用者が増え、類似品が出回る状況をみると、「効果アリ」と断定するには十分。
たとえ明確な効果があっても、みんなが着用すると条件は同じですが。

そこで、FOCUS的な見解を述べてみます。
「効果が上がる物を着用するのではなく、逆に「バランス感覚を少し失う物」を着用するという案。
人間には、困難な状態を克服し、自律しようとする潜在的な能力があります。
例えば、高地トレーニング。
酸素が薄くても、徐々に身体が順応し、平地ではこれまで以上のパフォーマンスが発揮できるようになります。
これは科学的に立証されていますね。
漫画「巨人の星」の大リーグ養成ギプスもいい例です。
日常生活から身体に負荷を与え、試合にはそれを外して臨む。
このように、普段は「バランス感覚を少し失う物」を身に付けたほうが、いざという時にそれを外せば、優れたバランス感覚を発揮できるというもの。

ただし、これには技術者の開発が必要になります。
例のリストバンドには、バランスを補正するホログラムが付いていますが、
その反対の作用をするホログラムを作るのもそう難しいことではないでしょう。
頭のいい人、そんな商品をビジネス向けにいかがでしょうか。

バランスのなさや肉体疲労のようなジレンマを感じることって、向上するためにもいい事のはずです。

バランスは補うのか、養うのか、アナタならどっち?